味の兵四郎[あご入り天然だし]

- Chikushino-city, Fukuoka

実は、トモさんが福岡でいちばん訪ねたかったのは、「味の兵四郎」という、だしや調味料を作っている会社だった。4年前に友人の家で、「味の兵四郎」のだしパックを使って一度でファンになり、以来、使い続けているのだとか。そんな憧れの「味の兵四郎」の美味の秘密を見られるとあって、大張り切り。市内から車で30分、閑静な住宅街の中に建つ本社。その立派な構えに驚き、三方を切り取った窓から壮大なパノラマビューが望める社長室に通され、さらにびっくり。愛用のだしの産みの親との初対面となった。

野見山社長の、よりよい製品作りのためのこだわりを聞くトモさん。
最高の設備を備えた、広々として気持ちのいいキッチンで、だしとうどんをいただく。

おいしさを構成する6つの素材

「味の兵四郎」のだしは紙のティーバッグ入り。熱湯の中でさっと煮るだけで、簡単に本格派のだしが楽しめる。中身は厳選された6つの素材。焼きあご、鰹節、鯖節、鰯煮干し、昆布、干し椎茸。これらに、塩、乾燥醤油、砂糖などの調味料が黄金の割合でブレンドされている。だから、吸い物、煮びたし、煮物、うどんと、なんでもござれ。
「ほんとうに、何に使っても美味しいんです。今や、兵四郎のだしパックなしでは暮らせないほどですが、とっておきを教えちゃいます」とトモさん。
「お椀に梅干し、とろろ昆布、貝割れを入れ、さっと煮立てた兵四郎のだしを注ぐだけ。実は、二日酔いの特効薬なんです」とにっこりすれば、社長も大喜びだ。

遠くの山々まで見渡せる、瀟洒な社長室で、野見山さんやスタッフの方のお話を伺う。
ずらりと並んだ製品一覧。商品は、本社ビルに隣接するショップや全国の百貨店で購入できる。もちろん取り寄せも可能。

味の兵四郎ができるまで

「味の兵四郎」は、今年で創業24年を迎える。その黄金のブレンドに行き着いた経緯を社長の野見山さんから、これまた見晴らしのいい、素敵なテストキッチンで、「味の兵四郎」のだしとうどんをいただきながら聞いた。
野見山さんは、食品会社に勤務中に麺の販売を担当し、山形の美味しいうどんに出会い、九州の人にも食べてもらいたいと、協力してくれる会社を探し、理想の麺を目指して製造を開始した。ほぼ満足いくものが出来上がったが、せっかくなら麺に合うつゆもと、麺つゆ作りに取り組んだのが、だしを作り始めたきっかけだという。1988年のことだった。
「さっそく鰹、昆布、椎茸と、和の定番の素材を贅沢に使ってみました。バランスはいいのですが、販売するにはどこか物足りない。鯵、鯖、鰯など、いろいろと試してみて、最後に、博多の雑煮の旨みとコクを増すのに欠かせない、あご(トビウオ)はどうだろうと、思い至ったのです」。試してみるとこれが大正解。だし全体の輪郭がぐっとはっきりしたものになった。こうしてテイスティンを繰り返し、「あご入兵四郎だし」が完成した。

とれたばかりの鮮度抜群のあごは、1尾ずつ串に刺していく。
赤々とおこった炭火で、あごを焼く。背と腹の両面から焼くことで、旨みと香ばしさが凝縮する。
焼いたあごを網に並べ、浜で天日干しにする。
素材の配合を変えながら、テイスティングを繰り返し、味を決めていく野見山さん。

天然素材へのこだわり

ブレンドすることで味に深みやコクが出るのは、一つ一つの素材が厳選された極上のものであることが、まず大前提だ。鰹節は鹿児島・枕崎産、鯖節は静岡・焼津産。いりこは熊本産、昆布は北海道の日高、どんこ椎茸は大分の名産品。一流の本物同士が集まるから、足し算ではなく掛け算の美味しさが生まれる。
そして、何よりこだわっているのが、九州の誇るだし、あご。平戸の沖で獲れるものに限定し、しかも、最も味がよくなる秋の彼岸前後の20日間に獲れたものしか使わないというのだから、徹底している。その時期のあごは小ぶりで尾がきゅっとしまっている。大きいあごは脂分が多く、味のぶれが大きいから使わないのだそう。水揚げ後は、すぐに串に刺して炭火で焼き上げる。その後、塩分を適度に含んだ浜風と強い陽射しの中で、じっくり天日干しにし、旨みを凝縮させるのだ。

画期的なだしパックの使用法である、"破いてチャーハン"。そのためには、どれくらい細かく粉砕するか、など、研究を重ねて、現在の製品が完成。

"袋を破いてチャーハンに" の、意外な発案者

「創業は宇美町のアパートの一室でした。お隣の方が、袋を破いて炒めごはんにふりかけてチャーハンにしたら、それが抜群においしかったと言うんです。半信半疑で食べさせてもらうと、これがイケる。こんな使い方があったのかと、目からうろこの思いでした」と、懐かしそうに、そのときの驚きを語る。さらに、あごの小骨が口にあたらないようにもう少し細かくするなど、改良を加えて、現在の製品に行き着いた。以来、吸い物だしにこだわらず、焼きうどん、から揚げや天ぷらから、浅漬まで、広く、旨みのもととしての使い方を工夫するうちに、守備範囲がぐっと広がった。

本社ビルに隣接するショップ。「味の兵四郎」のすべての商品が揃う。
社屋の中に設えられた、端正な茶室は、千利休の待庵にあやかった設計。
美しく整えられた水屋。
味の兵四郎の製品を支えるスタッフの皆さんとトモさん。並んで、パチリ。

食育と企業努力が実を結ぶ

こうして、日々、テイスティングと研究を重ねる中で、液体の万能つゆなどの開発にも成功した。一方、福岡県朝倉市の契約農家と一緒に、農薬不使用の米の栽培に取り組んだり、すりごまや米酢の発売を開始するなど、日本の食文化を守り伝えるための、商品開発を続けている。平成20年には九州経済産業局長賞や日経ニューオフィス推薦賞などを受賞。
また、社内には茶室を設え、社員も週一度、稽古に励むのだとか。スタッフ皆、商品への愛に溢れているのは、こうした恵まれた環境と、企業の姿勢の賜物なのかもしれない。
「ところで一度聞いたら忘れないブランド名ですが、由来は?」とトモさん。
「実は、祖父が料亭を営んでいましてね、兵四郎は祖父の名前であり、屋号だったんですよ。それで、味を大切にしたいという気持ちも込めて「味の兵四郎」と名づけました」。
「なるほど、どの製品も味つけのセンスがいい理由がわかりました。ますますファンになっちゃいます」。
「味の兵四郎の親善大使としてがんばってくださいね」と、野見山さんも嬉しそうだ。

 

渾身のレシピに乞ご期待!

兵四郎だし 減塩41%

 

割烹がえし

 

 

 
↓   ↓      
       

鯵の干物チャーハン

 

鯛かまの煮付け

   

From Producer
野見山 正秋さん

「毎日の食事を、家族で楽しみながら食べることは、とても大切なことです。忙しい現代のお母さんたちが、おいしい食事を手作りをするのに、少しでも助けになれれば、そんな思いでだしパックを作りました。経験値がそんなに高くなくても、間違いなくおいしくできるように。そうすれば、子供たちは皆、うちでごはんを食べたくなるはずです。そんな家族の絆を深める手伝いができればと思っています」

Profile
食品会社に勤務中に、山形のうどんと出会い、美味しい麺づくりを目指して独立。祖父譲りで美味しいものは、作るのも、食べるのも大好き。

Tomo's Comment
「和食って難しいな、と、思っている人には、ぜひ、試してもらいたいです。とにかく、「味の兵四郎」のだしパックを入れて煮るだけで、大根だって、煮魚だって、筑前煮だって、おいしくなっちゃうんですから。料理のハードルを下げてくれる頼もしい存在です」

味の兵四郎

福岡県筑紫野市美しが丘北3-1-3

tel 0120-849-888 / 0120-849-049

fax 092-926-8861
www.ajino-hyoshiro.co.jp


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