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長尾智子が訪ねる 九州の器 温故知新 第三回 波佐見焼[長崎] >

まとめ役であり、発信者である堀江陶器

まとめ役であり、発信者である堀江陶器

Higashisonogi-gun, Nagasaki

スタイリスト集団とのコラボ作品h+

型を使って創る白磁の台皿。和にも洋にも使える、h+スタイルらしい作品。

堀江さんの工房にたどり着いたのは、とっぷり日が暮れてからだった。ショールームには、明るい光が似合う、真っ白で清潔感のある、シンプルでどこか愛嬌のある器たちが並んでいる。その多くがh+という、堀江陶器とインテリアスタイリストの面々が「あったらいいな」を形にした器だ。
h+の生みの親は、実は今は亡き、インテリアスタイリストの岩立通子さんだという。ある雑貨店で一目惚れした湯のみの裏に描かれた「青」の文字を頼りに、訪ね訪ねて辿りついた先が波佐見だったのだ。そして、堀江正明さんと出会い、コラボレーションが始まった。岩立さん亡き後、岩立さんのもとで修業をしたインテリアスタイリストの面々が再び波佐見に集まり、何日も合宿し、デッサンをおこすところから取り組んだのがh+の活動だ。
つたないながら、思いを込めて描かれたデッサンは、今までの波佐見の器にはなかったフォルムのものばかりだった。その光るところを上手にすくい上げて職人たちに伝え、形にできたのは、堀江さんの見識と眼力、手腕があってのことにほかならない。
既成の概念を破った、けれど、奇を衒ったりことさらモダンさを強調するわけではない、今までなかったことが不思議なような、ナチュラルに生活になじむ器ばかりだ。h+を立ち上げてから4年、堀江さんは確かな手応えをつかんでいる。

 

日常を豊かに、が、波佐見の使命

諫早在住の長谷川武雄さんの急須。

「例えばこのボードにバターをのせて食卓に置くだけで、いつもの朝がちょっと楽しくなるでしょう。日常のシーンが少しだけ豊かになったり、素敵に見えたり、心地よかったりそんな器を作っていきたいですね。それこそが、波佐見に課せられた使命だと思います」と堀江さん。
「決して表舞台に立つことを意識するわけではなく、日常を豊かにしようという波佐見の心意気と姿勢は、いつも応援したいなっていう気持ちにさせられます」と、長尾さんも頷いた。

 
h+のバター皿とバターナイフのセット。

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h+の鈍い光沢のある金彩の釉薬のシリーズ。角度によって光り方が違って見える。小さなケーキ皿と浅いカップを組み合わせて。

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堀江陶器

長崎県東彼杵郡波佐見町中尾668

tel 0956-85-7316


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